堂島リバー

 堂島リバービエンナーレへ行く。


 南條史生のディレクションで、シンガポールビエンナーレ出品作の中からセレクトして展示する。いわばベスト盤、凝った趣向はなかろうと軽い気持ちで行ったが、印象的な作品が多く、濃い内容のものだったと思う。


 リー・キーボン「バチェラー 二重の理論」は、ヴィトゲンシュタインの著作が水槽の中を漂うというもので、コンセプトはどうということもないが、単純に美しいと感じた。
 ジョシュア・ヤン「超ひも理論の不可能性」(一筆書きの長大なドローイング。何日もかけて描いており、合間にいろんなコメントを添えている。)、会田誠ビン・ラディン、クリスティナ・ルーカス「私の闘い」(ときどき神への信仰を告げる街宣車を見かけるが、そのスタイルを保ったまま、「神」を「アート」に置き換えて道行く人に訴えるパフォーマンス)はそれぞれに、アートのもつユーモアや楽しさ、フリーネスを感じさせた。


 http://www.dojimariver.com/topics/index.html


 堂島ホテルのART OSAKAへも行く。


 ART OSAKAに来るのは二回目で、前回も感じたのだが、このスペースにこれだけ人がいると、ゆっくり作品は見られない。これでちゃんと売れるのか心配だし、売れたとしても、そのことが心配だ。
 アート業界の地図を頭の中に入れるためのイベント、と心得よう。


 ART OSAKA / ART in PARK HOTEL TOKYO