2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ビートたけしと団塊アナキズム

神辺四郎『ビートたけしと団塊アナキズム』読了。 著者は、団塊の世代の特質について次のように記す。 「権力クソくらえ、国家が何だ、党派も組織もごめんだ、規範も規約もいらない、自分が自由であればそれでいい、その“自分”だけが主人公となる世界−。 す…

他者と死者

内田樹『他者と死者−ラカンによるレヴィナス』読了。 内田樹を知ったのは、四条・ジュンク堂の店先で、であった。『態度が悪くてすみません』が発売になった頃で、一気に注目を集めていく途上であったと思う。僕は、『態度が…』のまえがきが気に入らず、その…

レジデンス

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夜、京都芸術センターの皆さんと食事。 芸術センターでは、定期的にアーティスト・イン・レジデンスが実施されており、今期は、Ram Katzirがオランダから来ている。会は、氏の入洛を祝して催された。 Katzirは、京都に来てまだ十日に満たないが、次々と興味…

魯山人

はなれへ行く。 平成の魯山人、と他称される人に会う。彼の住む町家は、あまりの美しさに、おとなう人々の畏怖を集めるという。大変なことだ。 遅く、精華大の島本先生が、新しく着任された先生を連れて来られる。 今度、マンガミュージアムにメビウスが来る…

ウルトラ

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豊田市美術館「ヤノベケンジ−ウルトラ」展を観る。 ヤノベのスケール感、技術力は確かに凄いことだと思う。しかし、どこか「子どもの妄想」という感が拭い切れない。これはどうしたことだろう。 彼は、原子力を扱う。ロボットを扱う。テクノロジーと、そこか…

レッド・クリフ Part2

ジョン・ウー『レッドクリフ Part2』を観る。 魏軍と呉蜀連合軍が中国・長江で繰り広げた『三国志演義』最大の決戦“赤壁の戦い”。二千隻の軍船を率いて侵攻してきた曹操軍は、疫病で死んだ自軍の兵士たちの遺体を対岸の連合軍側に流す。それを見た周瑜たちは…

飲み会

前の課の方々と飲み会。

寧楽逍謡

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京都芸術センターの担当になる。 夜、素謡の会「寧楽逍謡」に参加。 遷都千三百年を控え、盛り上がる奈良にいち早く焦点を当てた企画で、一年を通じて奈良に題材をとった謡六曲を紹介する。第一回は、奈良の猿沢池にゆかりを持つ『采女』を取り上げる。 ナビ…

文化芸術企画課

文化芸術企画課、初日。 発令式の後、所管の事業所へ挨拶に行く。京都会館、美術館、動物園、コンサートホール、二条城に芸術センター。 二条城の事務所は、趣のあるアプローチも相俟って、それ自体で魅力的な建物だ。しかし、世界遺産が横にあるとあっては…

異動

異動の内示。 文化芸術企画課に移ることになった。 当初から一貫して希望していたが、このタイミングで叶えられるとは思っていなかったので、拍子抜けの感もある。 ベンチャー企業では、成果を出した報酬として、自分のやりたい仕事が与えられるという。二年…

ラグジュアリー

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京都国立近代美術館「ラグジュアリー:ファッションの欲望」展を観る。 ラグジュアリーと一口に言っても、そこからは、様々な表象が立ち上がる。本展では、全体を四つのセッションに分けて、ラグジュアリーを検討する。 一、着飾ることは自分の力を示すこと …

三周年

はなれの三周年パーティーへ行く。 会場には二千枚のプリズム紙が吊られ、はなれの活動を紹介する。ゲストは適当にそれをもぎ取って、持ち帰ることができる。秀逸。 高嶺さんたちのトークも行われたが、自転車整理や受付をやっているうちに終わったので、詳…

公共性

齋藤純一『公共性』読了。 公共性 (思考のフロンティア)作者: 齋藤純一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2000/05/19メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 67回この商品を含むブログ (73件) を見る

ブラフマンの埋葬

小川洋子『ブラフマンの埋葬』読了。 ある出版社の社長の遺言によって、あらゆる種類の創作活動に励む芸術家に仕事場を提供している<創作者の家>。その家を世話する僕の元にブラフマンはやってきた。サンスクリット語で「謎」を意味する名前を与えられた、…

三沢厚彦の世界

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愛知芸術文化センターへ、三沢厚彦「アニマルズ」展を観に行く。 三沢は、クスノキを伝統的な手法で彫り出した動物表現で、国内外で注目を集めている。一昨年に開催された「三沢厚彦ANIMALS+」では、平塚市美術館をはじめとする全国五つの美術館を巡回し、幅…

島と蝶

はなれへ行く。 朝日新聞の江戸川さんを案内する。 今度の土曜日、はなれは三周年のパーティーを催す。参加の連絡をもらっている分だけでも百人に達するようで、会場は大変な混雑が予想される。主宰の四人は、青くなったり妙な自信を見せたり、軽い躁鬱状態…

おぱらばん

堀江敏幸『おぱらばん』読了。 とりすました石畳の都会から隔たった郊外の街に暮らす私。自らもマイノリティとして日を過ごす傍らで、想いは、時代に忘れられた文学への愛惜の情とゆるやかにむすびつきながら、自由にめぐる…。 堀江の文章は息が長い。普通で…

都をどり

都をどりを観る。 都をどりを観るのは初めてである。 冒頭、かけ声とともに脇の明かりがパッと点き、歌舞音曲が始まる。心が弾む。京都の四季に合わせて、時に大文字が現れ、桜や紅葉や、雪が舞い散る。 歌舞伎や宝塚と違い、都をどりは随分と時間が短い。あ…

仕事

仕事、だったと思う。

東京怪童

毎週、週刊の漫画雑誌を読む。 中でも、最近はモーニングが面白い。『バガボンド』がいよいよ佳境だし、『へうげもの』や『かぶく者』も控えている。 新しい注目株は、望月峯太郎『東京怪童』。物語は一向に判然としないが、絵を見るだけでワクワクする。心…

すぐそばの彼方

白石一文『すぐそばの彼方』読了。 次期首相の本命と目される大物代議士を父に持つ柴田龍彦。彼は四年前に起こした不祥事の結果、精神に失調をきたし、父の秘書を務めながらも、日々の生活費にさえ事欠く不遇な状況にあった。父の総裁選出馬を契機に、政界の…