業務用アートの心
OURのミーティング兼花見。
銀月アパートメント、小山田徹さんのお部屋をお借りして、伊達伸明さんと鍋を食べる。部屋からは桜がよく見える。久しぶりのOURの企画として、「業務用アートの心」について、伊達さんにお話しいただくことになった。
OUR dialogue#4 業務用アートの心 |
用意された鍋は「安吾鍋」というものであった。
鍋に酒と昆布を入れ、手当たり次第に食材を似て食べるというものだそうだ。最後に残った出汁でチーズでリゾットを作るというおまけもある。
まったくの初耳であった。安吾鍋。
話はクダクダ転々とする。
途中、福岡のどんたくの話になった。安河内さん曰く、どんたくは何もない祭なのだそうだ。山鉾や踊りのような、中心的なオブジェクト(あるいはイベント)が存在しない、ただただ練り歩くだけのものなのだという。
安河内さんの話は、しばしば適当で気のないもののようでいて、わりと的を射ている。細部に相違はあるかもしれないが、中心がないという彼の印象は、本質を掬っているのであろう。
そのような祭がこれ程の知名度を誇るのは、不思議なような気もするが、かえって日本の理路を表しているようにも思う。
とぼんやり考える。
鍋を食した後、手描きでイベント用のチラシを作る。
皆めいめいに紙にペンで描くのだが、僕が素っ気無いものを作っている横で、極めて凝ったデザインをし始めるメンバーがいて、あっ、と思った。小学校の図工の時間でもおなじような思いをした気がする。が、描いてしまったものは仕方ないので、時間もない、そのままにして帰る。