アーツカウンシル

 CDI、京都芸術センターの皆さんと、アーツカウンシル*1に関する勉強会。


 CDIは、1970年に設立された、文化に関わるテーマを専門領域とするシンクタンク大阪万博のブレーンとなった京都・東京の学識経験者を中心として京都で設立された。
 京都市芸術文化振興計画の策定(1996年)、京都文化芸術都市創生計画の改定(2012年)等に関わっていただいている。


 アーツカウンシル(芸術評議会)は、近年、日本の文化政策の、一つのトピックになっている。
 以前からその設立を望む声があったようだが、2011年に文化庁基本方針の中で試行実施を明確に位置付け、議論が具体化してきている。
 現在、国、東京都で運用が開始されており、大阪府・市で検討がなされている。沖縄(県?)、滋賀県でも研究が進められていると聞く。


 アーツカウンシルは、基本的には文化団体等への助成金の配分を担うものと目されていると思うが、それ以外にも、パイロット事業の試行、文化政策に関する調査・提言など、様々な機能が期待されている。
 東京都では、外郭団体(東京都歴史文化財団)の在り方に大きな影響を与えるという点で、財団改革の意義もあるだろう。
 大阪府市では、文化団体(及びこれへの助成)のPDCAサイクルの確立が強調されている。(そもそも文化が短期的なPDCAになじむのかという問題があり、運用によっては、態のよい助成金削減にもなり得るだろうと思う。)

*1:「芸術文化のさらなる振興に向けた戦略と革新を」(吉本光弘,文化庁月報No.517,2011)等に詳しい。