児玉画廊

 児玉画廊に行きそびれる。


 昨年の秋、タカイシイギャラリーと小山登美夫ギャラリーが、京都ブランチをオープンした。モリユウギャラリーも疎水沿いに移って広くなったし、大阪からは児玉画廊も移転してきた。


 京都には芸術系の学生が多くいる。市立芸大、造形大、精華大などなど。京都はコンパクトな街なので、郊外にアトリエを構えながら、同時に都市の刺激を受けることができる。大阪や東京へのアクセスも悪くない。その点でアーティストにはよい土地だろうと思う。彼らの存在で、京都の文化的土壌は随分幅広いものになっている。
 しかし、ギャラリーが進出するには、そのような土壌だけではなく、当然マーケットがなければならない。日本の他の街と同様に、京都にローカルな市場はほとんどないと思う。聞くところによると、海外のコレクターたちが、東京の次に来るところが京都であり、ギャラリストたちは彼らを相手に商売をするのだそうだ。それがいいことなのか悪いことなのかは一概には言えない。が、何となく不思議な感じではある。


 児玉画廊で鷹取雅一の個展が始まった。オープニングに行く予定だったが、一眠りしている間に日が暮れた。


 Kodama Gallery