在日の恋人
高嶺格『在日の恋人』読了。
高嶺さんの第一印象は、真摯な人、というものだった。一生懸命に物事を考え、それを作品にしている。その分、彼はときに口ごもる。悩みや逡巡を隠そうともしない。しかして彼の仕事はいつも強く人の心を打つ。
本書でも、その印象は変わらない。
僕が高嶺さんに会ったのは二〇〇七年の秋だった。彼がここに記していることの多くは、それよりも少し前のことだ。高嶺さんがこのような思考や経験を通過して、僕の前に現れていたのだと思うと、何となく不思議なことのように感じる。
- 作者: 高嶺格
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/12/04
- メディア: 単行本
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