アーツ・マネジメント概論

 小林真理・片山泰輔ほか『アーツ・マネジメント概論 三訂版』読了。


 アートを最大限に活かすマネジメントとは何か。文化施設の企画・運営に携わるすべての人必携テキストの三訂版。


 アーツ・マネジメントの教科書。指定管理者制度の導入、公益法人改革等の近年の動向を踏まえ、改訂されたもの。当該領域に関る、歴史、政策、法制度、経済、経営の諸分野を広く取り上げており、概論としては必要十分と言えよう。


 備忘。芸術文化が持つ公共財としての便益。
 一、文化遺産
 一、国民的威信、地域アイデンティティ
 一、地域経済波及
 一、一般教養
 一、社会批判機能
 一、イノベーション
 一、オプション価値(実際には消費しなくても、消費することができるという可能性から得られる満足)


 備忘。「文化」の意味。
 一、人々によって習得・共有・伝達される行動/生活様式
 一、学問・芸術・宗教など、主として精神的活動から生み出されたもの
 前者は「器(様式)」であり、後者は「内容」である。両者は相互関係にある。すなわち、内容は様式の上に成り立つが、その成果によって様式は更新される。


アーツ・マネジメント概論 三訂版 (文化とまちづくり叢書)

アーツ・マネジメント概論 三訂版 (文化とまちづくり叢書)