文化政策を更新する

 「OUR discussion #1 文化政策を更新する」開催。
 お越しいただいた皆様、ありがとうございました。


 参加者には、舞台制作者、メディア関係者、アーティストなど、現場で実際に動いておられる方が多かった。話はわりと地に足の着いたものになったと思う。
 最終的に、キーワードとして抽出されたのは「人材の育成」と「情報」。


 「人材の育成」の中には、子どもの感性を養うということ、若手芸術家の育成、さらに、中間支援部門(プロデューサー、キュレーター、アーツ・マネージャー等)へのバックアップが含まれる。個人的には、特に最後のものは、現在京都市の施策から抜け落ちており、かつ重要なものだと思う。


 「情報」の項目には、たとえば、既存の民間事業の広報を行政が手伝う、ということが含まれる。これは個人的にも重視するところだが、同時に、行政の苦手な分野であるとも感じる。仮に計画に載るとしても、その実施には、相当に慎重なハンドリングが要求される。(行政が直接実施すると、格好悪い上、使えないデータベースが提示されがちである。その様が容易に想像される。)


 また、京都国際舞台芸術祭への言及もあった。やや難解に過ぎる、街全体に展開し切れていないなどの指摘とともに、芸術祭への期待も示されたと思う。
 ステイトメントを読み、幾つかの公演を見、現在の京都の舞台芸術の状況と照らし合わせるとき、僕は、この芸術祭が継続的に実施される必要を感じる。今、芸術祭が霧消すれば、京都の舞台芸術環境は結構なダメージを受けるように思う。