blue−退廃

 0000 gallery「blue−退廃」展へ行く。


 「驚異のスピードで日々変革する社会の中で、これから社会に出ていこうとする今私達はどう生き、何に直面しているのか。
 自我の定まらないに思春期に誰もが少し惹かれてしまう「退廃」という感情に焦点を当て、社会を見る、違う尺度、価値観、世界観を考えます。」
 出展は、ob、中比良真子ほか。


 本展は「Young Curator Challenge 01」の一環であり、並行して、トーク、ディスカッション、UST配信が行われる。


 キュレーションは、加藤杏奈。
 1992年和歌山県生まれ。同志社大学文学部の1回生。0000が企画した「0000 gym」の参加者だそうだ。
 18歳という年齢にまず驚く。既にキュレーションという概念を自分なりに噛み砕き、美術史への視線とともに、現場に立とうとする意志を持っている、その事実に、さらに驚く。
 海外経験も豊富だし(アメリカ、オーストラリア、中国、イギリスへの滞在経験があるとのこと)、華もある。


 アートマネジメント系の課程が、相当数の大学に置かれるようになっている。(慶應が2000年にアート・センターを開設し、京都造形大が2004年に芸術表現/アートプロデュース学科を立ち上げている。)それ以前に比べ、高校生にとっても、キュレーターという職業が視野に入るものになっているのかも知れないが、とは言え、やはり彼女は特殊であろう。


 展示自体は、まだまだ、UST配信のタイトルどおり「アートひとりごと」の範囲内だと思う。が、彼女はすぐにステップを踏んで、もっと高いレベルへ進むだろう。
 加藤は、来年度は早稲田大に学ぶという。東京での経験の中で、彼女がどのようなアクションを見せるか、注目したい。


 http://www.0000arts.com/jp/?page_id=1944
 AnnaKato