文化政策史講座

 第五回文化政策史講座開催。
 講師は、前・京都市美術館館長の上平貢氏。
 「京都の美術と美術館」と題し、御自身の美術とのかかわりや、京都市美術館の消息をお話しいただく。


 興味深かったのは以下の三点。(記述は大体のもの。正確ではないかも知れない。)


 第二美術館構想の結果、京都会館別館を改修して、美術館別館が整備された。当初の構想からは遠いものであり学芸員からは落胆の声もあったが、何もできないよりはよかったであろうと思う。また、構想の内容は、後の京都芸術センターの開設にも影響を与えた。


 昔、京都の美術家たちは、売れない頃には西陣の下絵を描いたりして生活していた。工芸と美術はひとつながりになっていた。


 美術館長に就任する際、作品の購入費用として一億円をつけてもらうよう、市長にお願いした。画廊やコレクターとも付き合いがあったが、そのときに京都の呉服関係や百貨店が大変なコレクションを持っていることが分かった。