PS1

 MoMA PS1へ行く。


 PS1は、クィーンズ地区の、元小学校を転用したオルタナティブ・スペース。元々は1971年にNPOとして組織されたが、2000年からMoMAの分館になっている。新進アーティストの個展や、MoMAではできないような思い切った企画を展開している。


 PS1は、マンハッタンの中心から地下鉄で15分ほど、郊外の住宅地に位置し、ニューヨークとは思えないようなのんびりした空気の中にある。
 カフェと、充実した本屋を併設する、かなり広い施設の中で、同時に複数の展覧会を催している。


 現在は、フランシス・アリス、ローレル・ナカダテの個展と、「Modern Women: Single Channel」という企画店を開催している。


 ローレル・ナカダテは、初めて知る作家だった。2001年にイェール大で修士号を取得後、2005年のPS1での企画で発掘されたとのこと。今回が美術館での初の大規模個展だそうだ。
 映像と写真を使って、幸福感と、それと裏返しの哀しさを、いくつものシリーズで展開して見せている。体当たり的というか、自身の生活や感情をダイレクトにさらすような作風で、特にブリトニー・スピアーズを複数の作品で扱うところに、彼女の問題意識の一端が感じられる。


 MoMA PS1
 http://www.nakadate.net/