桜森

 河野裕子『桜森』読了。


 著者の記念碑的第三歌集。第5回現代短歌女流賞受賞。刊行の時に、京都市芸術新人賞。


 河野は、日本を代表する歌人であり、平成21年度に京都市文化功労者の表彰を受けた。翌年には没した。亡くなる直前まで歌を詠み、これを家族(家族も皆歌人として高い評価を得ている。)がまとめた仕事で、注目を集めている。


 本書は、彼女の代表と目される句を含む。


  たつぷりと 真水を抱きてしづもれる 昏き器を近江と言へり


桜森

桜森