井田昭一

 井田昭一展を観に行く。


 2006年に井田昭一が亡くなり、近年、遺族によって、所縁の美術館等に作品が寄贈されている。示し合わされたのか、偶然か、各地で井田昭一展が開催されており、ちょっとした井田祭になっている。


 井田は京都市立美術大西洋画科を修了。「Surface is the Between−表面は間である」というコンセプトを掲げ、版画を中心に油彩、ペーパーワーク、陶、ブロンズなど様々なメディアで作品を制作している。


 京都はさすがに井田の地元だっただけあり、京都国立近美、京都市美、向かい同士の二館で同時期に井田展が開催されている。


 国立近美は、版画に絞り込んで作品を受け入れており、端正な展示を展開している。一方、京都市美は…カオティックというべきか。
 両館の差異が際立つ結果となった。