どうくつ

 立体ギャラリー射手座で「どうくつ」を観る。
 川崎歩振付・演出のダンス作品。


 「繁華街の地下にぽかりと存在するひんやり異次元空間で、実験的な身体表現を試みます。出口のない洞窟の中に二人の男。腹が減ると内臓は踊りはじめ、舌もステップを踏む。内臓と表皮が裏返しになる、そんなダンス。」とのこと。


 冒頭、ローマ風の衣装の男が一隅にじっと立つ。ハンバーガー屋風(?)の衣装の男が、コインの入った一揃いの靴下を首にかけて、現れる。頭を下げているので、靴下が床に当たり、チャリンと音を立てる。
 二人はときに転がり、腕を回し、動き回る。が、そこには、鋭いターンもしなやかな跳躍もない。緊張感ある停止も、ない。ダンス的快楽は取り立てて現れない。
 一人の男は、時折、ものが食いたい、と嘆息する。


 上述のテキストにも目を通さぬまま、予備知識なしで観たので、正直なところ解釈の手がかりがなかった。このように意味不明のものを見たと感じる機会は、日常的にそうはない。


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