子育てのルーティーン

 育児休業六日目。


 育児で最も辛いことの一つは、子どもが泣き叫んで寝ないことだと思う。
 知人の子は、終日、一時間おきに眠ったり起きたりを繰り返し、その間はあやし続けなければ泣き叫ぶという。細切れの睡眠ほど辛いものは、世の中にそうはない。午前四時に、絶叫し身をくねらせる10kgの生物を抱き、優しい声で話しかけることは、結構な体力と忍耐を要する。そしてそれが数年間続くことを想像するときの絶望感は、相当なものに違いない。


 このような絶望と戦う方法の一つは、眼前のことに集中するということだ。小さな達成に意を集め、遥かな道を望むことをしない。
 子どもは、いつかは必ず泣き止む。子どもは、いつかは必ず眠る。受験で大学に受かるかどうかよりも、仕事がうまくいくかどうかよりも、それは確実で間違いのない事実のはずだ、と僕は思う。


 娘は四ヶ月を迎えている。
 この頃の育児がどういうものか、定例的なタスクを取り出して並べてみよう。
 ・1〜2時間おきにオムツを替える
 ・3〜4時間おきにミルクを飲ませる。180〜200ml。
 ・あやす。奇声を発してみせたり、本を読んだり、様々な運動をさせる。
 ・風呂に入れる。
 ・眠らせる。
 コツは先を読みながら物事を進める、ということであろうと思う。お腹が空いて泣き始める前にミルクの準備を始める、とか。原則としては仕事と同じだが、複雑性はずっと小さい。


 育児休業中なので、この間に炊事洗濯掃除や買い物をこなす。と、書くと、結構忙しそうに思えるが、実態はそのようなことはない。